※今回の記事はいちばん原始的な方法が、いちばん頭の働きを活発にするんですというお話を先にご覧いただくと、より楽しく読めます。

冬の怪談噺を一席

東京はまだそう寒くない、とはいっても12月。今日は季節外れのこわいお話、ちょっと寄ってってください。

少し前に体調を崩しまして、それをきっかけにダイエット(食事制限)をゆるめました。

それまではスマホのアプリを使って、毎食の内容と摂取エネルギー、運動、体重と体脂肪率を記録してたんですが、ひとまず中止。食べたいものを食べて、数日の休養で大体よくなりました。

そこでダイエット再開となりましたが、もうやり方は完全にわかってます。コツコツと半年かけて、じっくりとからだを作ってきたわたくしです。

もうアプリはいらねえなと。当たり前のことを当たり前に、気をつけりゃあいいだろうと。鏡で体つきを見りゃあわかるから、体重計ももういらねえと。

そうやって1週間ほどたったところで、おなか回りのあたりから何やら音がしたような、気が、したんですね。

すっかり驚いちまいまして、これは何だろうなーやだなー怖いなー怖いなー、って……。

そうしたら、どんどん音が大きくなり、はっきりと聞こえてきたんです。

 

 

ブクブク…… ブクブク……
とね……。

すべてを悟った僕は、魔よけのことばを叫びました。

「外化!」
ってね……。

お粗末さまでございました

この記事はこんな人が書いてます。プロフィール

 

時には守護霊のように

前回の記事では、自分の考えや行動を客観的に眺めるには、「外化」という作業をするとよいというお話をしました。考えたことや行動を片っぱしから書き出す作業です。

書き出した内容に目を向ければ、そこにはまさに「自分」が書いてあります。自分を外側に取り出して、まるでひと事みたいに眺めることで、良い悪いを冷静に判断できるようになるんです。

「外化」をさぼったことでヒノ川淳二のダイエット怪談が生まれてしまいました。頭では理解しているつもりでも、食行動を客観的に眺めなくなったことでたちまちゆるみが発生。少しずつごまかしの量が増えていき、腹回りのゆるみへとつながったわけです。

外化という作業を通して、自分を客観的に眺めることを「メタ認知」といいます。

自分を理解し、コントロールすることにつながるこころの働きです。「メタ」とは、ここでは「自分の守護霊になる」というくらいに思っておくといいです……って、何言ってんの?

想像してみましょう。
守護霊になったあなたは、自分を斜め上から見下ろしています。これがまあひどい。寝転がってモンスターハウス観てポテチ食ってケツかいてます。「こいつゆるんどるな~……外化してコントロールせんと!」と思いますよね? これが、自分をひと事として眺めるということです。

おれがあいつであいつがおれで

いちいち自分のからだを抜け出すのも面倒ですから、そういうときは手軽に、自分の考えや行動を書き出した紙を眺めてメタ認知をしましょう。

たとえば、「自分の長所・短所を考える」「着たい服という気持ちにプラスして、自分の体型を自覚してからだに合ったパターンのブランドを選ぶ」というのもメタ認知のなせるわざです。感覚や気持ちを脇において、自分を観察するということですね。

メタ認知は、自分を成長させたり、新しい道を選んだりすることにもつながっています。

自分を変革しようとするとき、ひとは「自己コントロール感」を必要とします。わかりやすく言うと、「自分はやるべきことをやった」という手ごたえのことです。

これは、「行動をおこしたこと自体」ではぐくむことができる感情です。できた!でなく、やった!でいいんです。

ひとは結果をほめられるより、行動を認められた方がやる気が出るという心理学の研究結果があります。「できたね、すごいね」と言われるより、「がんばったね」と言われる方がうれしくないですか?

「できたからすごいね」ばかり言われていると、結果が出なかったら認めないの?役に立たなきゃ捨てちゃうの?と、こころが黒くにごっていきます。「やるべきことをやった」と、行動した自分を認めることで、成長を続けていけるんです。

 

手書きが連想を活発にする

前回の記事で、外化をする時は手書きがおすすめだというお話をしました。その理由は、外化の時に働く「連想」を活発にしたいからです。

実際に考えや行動を思い返しながら紙に書こうとすると、関係する別の話やあまり関係ないことまでが次々と頭に浮かんできたりします。これが連想です。

連想で浮かんだこともそのまま書いてください。連想からの連想も書いてください。浮かんだことはとにかく全部書きましょう。

連想は1つの方向に進んでいくわけではありません。それぞれが関係のない連想が次々と浮かんできたとき、手書きであれば、1枚の紙のあちこちに書き留めることができます。

似たようなことば同士を近くに書き、線でつなげ……こういうことをやっていくと、1つのテーマをいろいろな方向で考えることができます。インターネットの構造と少し似ているかもしれませんね。

顔から火が出ます

この画像は、僕が個人事業を始めるときに「なりたい自分」というテーマで連想を書き留めてみたものです。もちろんひと様に見せるつもりでやっていないので、公開するのは寒気がするくらい恥ずかしいのですが……。

中心に「なりたい自分」と書き、思いついたことばを書き留めていきました。「やさしい」「軽い」「面白い」「さっぱり」あたりから、さらに連想が広がっていったという感じです。

パソコンやスマホに入力する場合は、上から下への一方向に流れる箇条書きになるので、連想がこんなふうに、ほうぼうに飛んでいきにくいのです。手書きの外化をおすすめするのはこんな理由です。

 

連想を「創造」につなげるために

さらに、連想には自分に「宿題を出す」効果があるといいます。

あるテーマについて、連想したことをできるだけ多く書き出します。そして1日2日、それを放置してみます。

そうすると、忘れたころに「天から答えが降ってきた」かのように、素晴らしい着想が出てきたりすると。これは実際に、僕もよく経験します。

連想を行うことで、一度考えが頭の中を駆けめぐります。そのときから自分にはわからない自分の一部、よくいう「無意識」の部分が勝手に宿題を解きはじめ、しばらくたって答えを不意に出すわけです。

無意識に目いっぱい働いてもらうためには、事前の連想を目いっぱい活発に行う必要があります。そのために、大事にしたいことがあるといいます。

①「正解中毒」から解放されること。いろいろな正解がありえるし、考え方もさまざまでよいと思う気持ち。
②連想の段階では「良い悪い」を考えない。いくら奇妙でもとっぴでも、悪いとされていることでも、自分ひとりでやる分には全然OK。あきれるくらいでちょうどいい。
③関心が幅広い・好奇心・好みが複雑・あいまいな状態を楽しめる・興奮熱中しやすい・忍耐強い・意志が強い・勤勉・機敏。こんな特徴があるとよい。


こういったことを頭のすみにおいておくと、連想が「創造」につながっていくそうです。自分に枠を作らないという感じですね。さすがに性格を変えるまではむずかしいかもしれませんが……「性格を変える」というテーマで連想してみるといいかも?

外化からのメタ認知、そして連想で自分を知り、思考の翼を目いっぱい広げ、成長してみよう!というお話はここまでです。

今回の原稿自体が、連想のたまものというとっちらかりぶりで……いやいや、あなたはきっとずっとうまくやれます!

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。一緒に守護霊化していきましょう。ではまた次回まで、
Stay tuned

(参考文献)

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