この4年ほどでiDeCoやつみたてNISAなど、金融庁の肝いりで個人の資産運用をバックアップする強力な節税制度が出そろいました。

多くのメディアでその意義や効果が紹介されてきたことに加え、昨年 “年金2,000万円不足問題” が大きな話題を呼んだこともあり、投資への関心はこれまでにないほど大きくなっています。

とはいえ、投資したお金が減るかもしれないという恐怖感が心のおもしとなり、やらなきゃいけないんだろうけど……とは思いつつ、どこまでも後回しにしてしまう方も大勢おられます。

梅雨の長かった今年ですが、ようやく夏がやってきました。
気にはなるけど手をつけられない……投資は “夏休みの宿題” のようなもの。
真夏を存分に楽しめるよう、早めにやりこなしてしまいましょう!

投資への恐怖心はあなたの “誤解” です

“幽霊の 正体見たり 枯れ尾花”
人は疑心暗鬼にとらわれることで、枯れたすすきの穂を幽霊だと勘違いして怖がってしまうように、何でもない物事を極端に恐れるようになってしまう……という意味のことわざです。

実際のところ、自分の目的や性格に合った正しい方法で投資をしていれば、大損を抱えて立ち直れなくなるようなことはほぼありえません。
投資への恐怖心も、枯れ尾花を幽霊と誤解しているようなものなのです。

今年の2月~3月にかけて、新型コロナウイルスの蔓延をきっかけに世界の株式市場が暴落を演じました。

下落幅は一時3割~4割に及びましたが、この4カ月で日米欧などの先進国では株価はほぼコロナショック前の水準に戻っています。

この20年の間に、コロナショックをはるかに上回る株式市場の暴落とそれに続く長期的な不振がありました。
2000年の “ドットコムバブル”、そして2008年の “リーマンショック” です。

どちらも米国株式市場は50%以上下落し、とくにリーマンショックは世界的な金融恐慌直前まで経済が悪化しました。

この2大経済ショックに立ち合っていた投資家は、はたして立ち直れないほどのダメージを受けていたのでしょうか……?

7年耐えれば報われる!


2000年のドットコムバブル崩壊では、米国株式への投資は一時的に53%の損失を抱え、含み損の解消まで6年2か月かかりました。
2009年のリーマンショックでは同じく、一時的に44%の損失を抱え含み損の解消まで5年1か月を要しました。

かなりの長期間にわたって心労を抱えた投資生活になったわけで、たしかにこれは枯れ尾花でも何でもない本物の幽霊に襲われた……といったところ。

ですが、投資の初心者が株だけを抱えてじっとしている必要はまったくありません。

“債券” という、株式の値動きを和らげる運用資産を株式と50:50になるように持ち続けていくと、違った世界が見えてきます。


株式と債券を組み合わせて運用した米国の投資家は、ドットコムバブルの崩壊を受け一時的に21%の損失を抱えましたが、結果的に3年4カ月で含み損は解消されました。

債券が株式の下落をカバーすることで損失を半分以下に抑えることができ、その結果含み損解消までの時間も3年近く短くなりました。

リーマンショックに立ち合った米国の投資家は、一時的に32%の損失を抱えたものの3年10カ月で含み損は解消されました。
こちらも株式だけの運用より含み損は小さくなり、解消までの時間は1年以上短くなったのです。

そして……
同じく株式と債券を組み合わせて運用した日本の投資家は、リーマンショックを受け一時的に米国の投資家を超える36%の損失を抱えることとなりました。
経済の低迷が長く続いたことで結果的に6年7カ月かかりましたが、含み損は解消されその後は収益を伸ばしていったのです。

以上をまとめるとこうなります。


過去最悪程度の経済ショックがやってくることを想定しても、おおめにみて約7年間、含み損に耐える心構えを持てば、あなたの投資はいずれ報われると期待してよさそうです。

長期投資の儲けとは、含み損に耐えることで得られる “ガマン料” 

本来、株式投資は長期で年率6%程度の収益を見込むことができます。
債券と50:50で持つならば、現状では年率3%程度のもうけが見込めます。
ちなみに3%は、大手銀行の定期預金金利の1,500倍です。

つまり長期投資とは、
“元金1,000万円を20年運用するあいだに、最大で360万円、最長で約7年間の含み損に耐えることになるかもしれないが、最終的には1,800万円に増える”
という期待が持てる運用法です。

定期預金では、安定的な金利(ほぼゼロ)を得る代わりに “含み損” を抱えることはありません。含み損を抱えない=利益をあきらめているということです。

つまり、多額の含み損を抱えてえんえんガマンした分の見返りでお金がふえる……つまり“ガマン料”こそが、長期投資で得られる収益の本質なのです。

これに定期的に資金を追加する積立投資を併用すれば、一時的な損失の幅は小さくなり含み損の期間はより短くなります。
決して悪くないチャレンジだと思いますが……いかがでしょう?

投資への恐怖心を克服できそうなあなたにおすすめするのが、投資信託 “楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)” です。

100円から、世界各国の上場企業8,377社と世界各国の投資に適した債券12,337銘柄に投資する効果が得られます。
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これでようやく、“夏休みの宿題” に手をつけることができるようになりましたね?
積立投資を仕掛けたら、近場で密を避けつつあなたの夏を満喫してください!

人生を豊かにする「投資」の専門家
日野秀規でした。
ありがとうございました!

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