シンガポールの株式が割安に傾いており、魅力が増しています。
シンガポール株式への長期投資にいい方法がありますよ!
のお話しです。
ありがとうございます。

投資手段

①個別銘柄購入
SBI/楽天の各ネット証券で35銘柄が直接購入できます。

②ETF
SBI/楽天/マネックスの各ネット証券でiShares MSCIシンガポール・キャップトETF(EWS)が、SBI/楽天の各ネット証券で日興AMシンガポール STI ETFが購入できます。
また、シンガポール株式を50%以上含むNEXT NOTES STOXXアセアン好配当50(円、ネットリターン)ETNが東京証券取引所に上場しています。

③投資信託
シンガポール株式のみに投資する投資信託はありません。
アセアン諸国に投資する投資信託は複数ありますが、もっともシンガポール株式の比率が高い「東京海上・東南アジア株式ファンド」でもその割合は32%にすぎず、信託報酬も1.74%とETNに比べ割高になっています。

NEXT NOTES STOXXアセアン好配当50(円、ネットリターン)ETNとの比較において、シンガポール株式投資に限れば投資信託を利用するメリットはほぼありません。

投資手段の比較

当ブログでは韓国株式の個別銘柄分析は行いません。
ETFと投資信託を比較検討していきます。

●時価総額加重型ETF
日興AMシンガポールETFは、シンガポール証券取引所メインボード(約570社)に上場する株式のうち時価総額上位30社で構成されるストレーツ・タイムズ指数に連動します。日本におけるTOPIX100に近い位置づけの指数です。ほかに成長企業が多くを占めるカタリスト市場がありますが、日興AMシンガポールETFはカバーしていません。

iShares EWS ETFは日興AMシンガポールETFより銘柄数が少なく、信託報酬が0.2%ほど高くなっています。

ドルで購入できる利便性(分配金を活用しやすい)のあるEWSと、商品性が若干すぐれる日興AMシンガポールETFのどちらを選んでも、ポートフォリオの約50%が共通しているため、運用成績に大差はありません。

●スマートベータETN
アセアン好配当50ETNは、ETFと異なり株式現物、または先物を保有する投資信託ではありません。
投資家はノムラ・ヨーロッパ・ファイナンスが発行する債券を購入する形となり、ノムラはこの債券の価格がアセアン好配当50指数に連動することを保証します。

非常にまれなことではありますが、仮にノムラ・ヨーロッパ・ファイナンスが倒産するようなことが起きれば、投資資金が償還されない可能性もあります。
一例として、リーマン・ブラザーズが発行したETNが2008年の倒産を受け、現在に至るまで時価の44.5%しか返還されていません。

コスト面が劣ること、シンガポール株式が約50%しか含まれていないことが弱点となる一方、国内ETFと同じ扱いになるため売買手数料が低く信用の担保にできることが強みです。

高配当銘柄をピックアップすることによる割安株効果が見込める「スマートベータETN」です。
マレーシア・インドネシア・タイなどの株式評価も加味し、割安な時期が重なるようであれば有望な投資先となります。

シンガポールの経済環境

シンガポール経済の特徴を確認します。
投資を開始した後にモニタリングしていく必要のあるトピックです。

●アジアの経済拠点
ロンドン・ニューヨーク・香港に次ぐ世界第4位の金融センターという評価を受けており、金融部門はGDPの12%を占める重要産業です。
英語識字率が80%を超え、若年層ではほぼ全員が英語で読み書きができるという点が大きく寄与しています。

法人税率を17%と非常に低い水準にとどめており(日本は約30%)、世界中からの投資を集めています。
多国籍企業の拡大(アジア拠点需要)や、富裕層が占める富の増大(ウェルスマネジメント需要)を背景に、シンガポールはアジアにおける経済活動の拠点としてますます重要度を増しています。

●中国との結びつき
貿易総額のGDP比が300%以上と高く資本の輸出入が自由なので、国内経済が世界景気の影響を敏感に受け振幅します。

なかでも対中国の貿易総額は1,371億シンガポール・ドル(約11兆2,422億円、2017年)、対中国直接投資額は1,235億シンガポール・ドル(約10兆1,270億円、2016年)であり、いずれも相手国としては最大です。
中国の景気や外交関係に左右されやすい構造です。

●少子高齢化への対処
高齢者が高齢者介護施設などに移動せず自分の居住していたコミュニティで生活し続ける“Ageing in Place”政策と、高齢になっても働き続けて財政的独立を維持する“Active ageing”政策を採用しています。

同時に子が親の面倒を見ることが法的に義務付けられており、それを支える労働力として、フィリピンやインドネシアからの外国人メイドが5世帯に1世帯の高率で雇われています。

2016年の出生率は1.20と日本(1.44)よりも低くなっています。出産奨励策はあまりうまくいっておらず、高齢化への対処が課題となっています。

いかに投資するか?

シンガポール株式への投資に当たっては、iShares MSCIシンガポール・キャップトETF(EWS)か日興AMシンガポール STI ETFの利用が順当です。ポートフォリオの約50%が一致しているので、運用成績を気にするよりは買いやすさで選んでかまいません。

NEXT NOTES STOXXアセアン好配当50(円、ネットリターン)ETNはコストは0.3~0.5%ほど高くなりますが、高配当株効果が見込めること、国内株式と同様の買いやすさ・使いやすさがあること、配当が出ないため再投資の手間が省けることなどの利点があります。
シンガポール株式のピュアプレイでないことが許容できるならば、当ブログはこちらを推奨します。

お相手は、人生を豊かにする「投資」の専門家
日野秀規でした。
ありがとうございました!

(参考文献)

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