トルコ株式に「買いの3条件」がそろったか……? のお話です。
いつもありがとうございます。

「金融緩和というクスリ」の離脱症状に苦しむトルコ



トルコの株式市場は2018年の1年間で41%もの下落に見舞われました。
米ドル建てのトルコ株ETF(TUR)は、為替の影響もあり54.9%の下落です。

先進国の金融緩和に乗じてドル建ての借金を積み上げたトルコ企業が、金融緩和の手じまいによりトルコリラが急落したことで苦境に陥りました。
エルドアン大統領の介入で中央銀行も適切な手段が取れず、トルコ経済は混乱に陥ったわけです。

あたかも「金融緩和というクスリ」の離脱症状に苦しんでいるかのようです。
トルコの株式市場は冷たく凍てついています。

ジョン・レノンに「Cold Turkey」という曲があります。

Turkeyはトルコ国の英語表記ですが、このTurkeyは七面鳥の意味です。
七面鳥はトルコの鳥と思われていたため、英語表記が同じになっているのです。

Cold Turkeyは俗語で、「薬物の禁断症状」という意味があります。
麻薬を離脱するときに、泣き叫びのたうち回るアレです(見たことないけど)。
禁断症状のさなかに出るサブイボが羽をむしった七面鳥の毛穴のブツブツに似ていることから、この俗語ができました。

2018年からの冷たいトルコは、あたかも禁断症状に苦しみのたうち回っているかのようです。
「Cod Turkey」のラストに聞こえてくる、喉が破れんばかりのジョンの叫びが思い出されます。

しかし、
だからこそ、
いまがトルコの買い時だ!という主張が出てきています。
Why You Should Own Turkey Now
(いま、トルコ株を買うべきである理由)

丸めてご紹介していきます。

冷たいトルコの「熱さ」とは?



Why You Should Own Turkey Nowという記事は、アメリカの投資情報サイトに匿名で寄稿するバリュー投資家によるものです。
高度に専門的な投稿が多く、投資実務に携わる専門家であることがうかがわれます。
主張を3点に要約したうえで、補足していきます。

①過去のパフォーマンスが悪い国への投資は長期で有利
世界各国のうち、特に1年間のパフォーマンスが悪かった5か国のETFを等金額で購入し、5年間保有しては入れ替える。それを毎年続ける。

この「Dogs of the World戦略」(世界の負け犬戦略)が、1997年~2012年の15年間で世界株式インデックスを年率3.6%上回りました。

2018年に強烈に沈んだトルコ株式を購入することは、この戦略の一端に合致するものです。

②株価収益率からみて極端な割安
現在のPER(株価収益率)は7.5倍と、米国株式の1/3以下です。
10年間の収益を加味して算出されるCAPE(cyclically adjusted PE)は8倍で、過去の推移の中でも最も割安な水準に近づいています。
期待リターンは12%に及びます。

③通貨安による輸出ブースト
トルコは近隣諸国(東欧・中東)などに自動車や家電といった耐久消費財をさかんに輸出しています。
トルコリラが極端に切り下がっているので、各国でトルコ製品の競争力が増しています。
企業業績が上がってくれば株式市場にも好影響が出ます。

トルコ株式に投資するなら

国内ネット証券からは、海外ETF(iシェアーズMSCIトルコETF(TUR))が購入できます。
投資信託では、販売手数料無料で「トルコ株式オープン 『愛称 : メルハバ』」を購入できます。
メルハバの信託報酬は1.94%と高水準ですが、ここ10年での運用成績はTUR ETFと変わりません。

当ブログでも、トルコ株投資の方法について徹底攻略しました。

まとめ

ジョン・レノンも「Cold Turkey」に陥った経験があり、それを乗り越えて「Imagine」を発表し、「Whatever Gets You Thru The Night」で全米1位に復帰しました。
冷たいトルコも、不死鳥のような蘇生を期待したいところです。

①過去のパフォーマンスが悪い国への投資は有利である
②株価収益率からみて極端な割安
③通貨安による輸出ブースト

こうした条件がそろったトルコ株式は、短期のダウンサイドは覚悟し(アメリカとの不和も含みます)、長期の収益を見込んで投資することに妙味があります。
投資機会を分散し、少額ずつ購入していきましょう。

お相手は、人生を豊かにする「投資」の専門家
日野秀規でした。
ありがとうございました!

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