現金保有の「儲けそこない」を避けつつ、ピースオブマインドが得られる資産運用を目指しましょう!のお話です。
いつもありがとうございます。

いごこちの悪い市場環境のなかで

米国と中国、世界2大経済の方向感が不透明ななか、「グレーな気持ちのまま株価指数だけが何となく上がっていく」どうにも落ち着かない市場環境が続いています。

アセットアロケーションを固定して淡々と積み立てる向きには関係ありませんが、割安の機をうかがっている方にはいごこちの悪い状況です。

買い出動のための現金保有が、機会損失(儲けそこない)になってしまうのではないか?
という懸念が頭をもたげてきます。

そんな折に考え方を整理する良い記事がありました。
米国の独立系資産運用支援会社・セージアドバイザリーが、投資運用ポータルサイト“ETF TRENDS”に寄稿した記事をご紹介します。

過大な現金保有は、実は多くの場合で適当ではない

4 Reasons “Going to Cash” is Not the Best Strategy During Market Volatility
市場が動揺する時期の現金保有はあまりよろしくないといいます。

①「現金化」は積極的なリスク管理戦略ではない
②ほとんどの株価下落は短期的であり、比較的早期に回復する
③現金以外にもポートフォリオのリスクを管理する有効な資産がある
④現金化・再参入に失敗するとダメージが大きい
 

「現金化」は、その金額分のリスクは確かにゼロになります。
しかしポートフォリオ全体のリスクという点では、たとえば総合債券インデックスを購入するほうが有利な場合があります。


図の“Global Stocks(世界株式)” “Cash(現金)” “Core Fixed Income(総合債券)”を対比してみます。

リーマンショックが起きた2008年には、世界株式の急落に対して総合債券が現金より高い収益をあげました。
株式の損失をいくぶんかでも埋めることができたわけです。

翌2009年に世界株式は反騰します。
現金はノーリターンですが、総合債券は若干ましなリターンを得ることができました。
株式への再参入のタイミングを逸しても、現金保有よりはましだったわけです。

あるいは、株式部門の中でもリスクコントロールに適した商品があります。


青線:S&P500
水色:S&P500:現金=50:50
黄色:S&P500:生活必需品株式=50:50
2011年米国株式を例にとったグラフです。

大きな下落に備えて半分を現金化しておいた場合(水色)に、下落はヘッジできても直後の戻り相場に対応できず、結果としてインデックス株式100%より悪い結果になりうることがある、という図です。

一方、株式の半分をリスクの低い商品に振り替えておくことで、下落はヘッジし戻り相場は適度にとらえ、結果としてインデックスを上回ることができた、というのが黄色線の意味です。

実運用への活かし方

一時的にポートフォリオのリスクを下げるとともに、大規模下落発生の際には果敢に下がりすぎた資産の買いに入ることができればベストです。

そのためには、資金を機動的に売買ができる商品で保有しておく必要があります。
投資信託は機動力に劣ります。
ETFの利用が適当です。

ETFを売った代金は即日別の商品購入に割り当てることができます。

①総合債券
NEXT FUNDS 国内債券・NOMURA-BPI総合連動型上場投信(2510)
国内総合債券インデックスに、信託報酬0.1296%で投資することができます。

②株式
iシェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETF(1477)
NEXT NOTES 低ベータ50(ネットリターン)ETN(2069)
株式市場の先行きが不安定な時期には、低ボラティリティ株式の保有が有効です。

iシェアーズ グローバル生活必需品 ETF(KXI)
海外ETFでは、世界先進国の生活必需品企業に投資するKXIが相場急落の備えに使えます。

生活必需品企業とは、食品・生活衛生用品・たばこ・酒などを生産販売する企業の一群です。
日本で例を挙げれば、日本ハム、ユニ・チャーム、JT、キリンホールディングスなどが該当します。

まとめ

市場の先行きが不透明な時、不安に駆られた時、人は現金を好みがちです。
しかし、一方で現金保有が機会損失(儲けそこない)になってしまうのではないかという懸念もよぎります。

実は、過大な現金保有は多くの場合で適当ではありません。

「現金化」は、その金額分のリスクは確かにゼロになります。
しかしポートフォリオ全体のリスクという点では、たとえば総合債券インデックスを購入したり、株式の一部を低リスクの商品に置き換えた方が有利な場合があります。

NEXT FUNDS 国内債券・NOMURA-BPI総合連動型上場投信(2510)
iシェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETF(1477)
NEXT NOTES 低ベータ50(ネットリターン)ETN(2069)
iシェアーズ グローバル生活必需品 ETF(KXI)

これらの商品を活用して、現金保有の機会損失をなるべく避け、効率的かつ心の平安のもてる資産運用を目指しましょう!

人生を豊かにする「投資」の専門家
日野秀規でした。
ありがとうございました!

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