短期・長期で悪材料が目白押しの日本株式でも、悪いなりの値段で買えば、ほんの少しましだったというだけでアホほど儲かるのが投資の醍醐味でしょう!というお話です。
いつもありがとうございます。

米国投資ブロガーによる日本株分析



米国の投資情報サイト“Seeking Alpha”に、米国人投資ブロガーによる日本株式についての記事が掲載されました。

EWJ: Japan’s Economy Is Heading For A Slowdown, Investors May Want To Stay On The Sidelines
EWJ:日本経済は減速傾向、投資家は様子見を望む可能性

著者は匿名で投資ブログを運営していますが、プロの投資評論家や運用機関が寄稿する当サイトの常連で、5000人近くのフォロワーがいる人気寄稿者です。

米国で上場されているiシェアーズMSCI日本株ETF(EWJ)を分析しています。
日本の大型・中型株式が含まれる時価総額加重型ETFであり、TOPIXとほぼ同一の値動きになります。

来たる景気後退とよわよわな日本株式

記事の要点は以下の通りです。

①日本株式は景気循環セクター偏重。景気悪化による下落は大きいだろう。
②景気の先行指標が次々と減速を示している。景気後退は避けられない。
③人口減少のトレンドは消費・金融不動産・公益セクターに悪影響。
④米国人投資家の長期分散投資先には向かないだろう。

①については、日本はかねてから世界景気に敏感すぎるといわれていました。
実際に工業・一般消費財・IT・金融・資本財・エネルギーセクターの合計が67.8%を占めています。

そして②。
景気の先行指標である製造業購買担当者景気指数、消費者信頼感指数が落ち込んでおり、景気減速は避けがたいという判断です。
①+②で、世界景気減速からの日本株式が世界で大負けの図式が描かれます。

③は長期的視点ですが、人口減少による国内需要の減退が経済に与える影響を予測しています。

米国では①②③ともみられていない現象であり、日本の斜陽がこのようにくっきりと見えているのだ……ということがよくわかる記事です。

日本にいるからわかること:あきらめるな、やりようはある!

当たり前のことですが、日本にいれば国内経済のことも、国内株式投資のこともディテールまで活用して理解・行動できます。

米国人投資ブロガーには見えていないことをあげてみます。

①消費増税がやってくる
2か月後には消費税が10%になることは確定しました。
この悪影響は隅々まで及び、消費は静かに深く谷底へ落ち込んでいくでしょう。
遅れて雇用にも影響がやってきます。

株式市場はまだ景気後退を織り込みきっていないと思います。
今年後半から来年は警戒が必要です。

②日本株はすでに割安領域にある
①で「株式市場はまだ景気後退を織り込みきっていない」としましたが、一方で日本株式は米国と異なり、この数年決してめざましい成績を示してきたわけではありません。

今後の景気後退や世界経済の動乱を織り込んだ水準とはいえないと思いますが、現状の企業業績に照らしてみれば、割安といえる株価水準です。

TOPIXのPBRが1.11倍、PERが13.4倍。
世界先進国の中でも突出したバリュー国となっており、バブル期以降の日本株評価指標の推移に照らしても低水準です。

今後、長期的に経済政策運営がうまくいき、投資家の期待がかさ上げされることがあれば、PERが2~3割は上昇する余地は十分にあります。
10年後を見据えて、目をつぶって買いに入る手はあります。

③小型株は激安放置。よい投資手段もある
米国上場の日本小型株ETFであるWisdomTree Japan SmallCap Dividend Fund(DFJ)の評価指標を見ると、PBRは解散価値を大きく割り込んだ0.83倍、PERは10.9倍です。

日本小型株は常時たたき売りバーゲンセール以外の何物でもありません。

米国投資家は日本の小型株まで気にかけてはおらず、良い投資手段もありません。
しかし日本にいる僕らは、スパークスや三井住友DSの優良小型株ファンドを利用することができます。

スパークス・プレミアム・日本超小型株式ファンド
スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド
スパークス・M&S・ジャパン・ファンド
大和住銀日本小型株ファンド
ニッポン中小型株ファンド
J-Stock アクティブ・オープン
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)

今後の景気後退局面で、日本小型株にうまく資金を投入できれば大きなリターンが見込めます。

東証2部への投資についてはいぜん詳しく記事にしました。
東証2部市場でのんびりガッツリ儲けよう!

まとめ

米国人投資家には、日本株式はこのような姿に映っています。

①日本株式は景気循環セクター偏重。景気悪化による下落は大きいだろう。
②景気の先行指標が次々と減速を示している。景気後退は避けられない。
③人口減少のトレンドは消費・金融不動産・公益セクターに悪影響。
④米国人投資家の長期分散投資先には向かないだろう。

まぎれもなく正しい見方ではありますが、一方で国内からは違う像を結ぶこともできます。

消費増税の悪影響は避けがたいですが、現時点でも日本株式は先進国の中でも、そして歴史的にも割安水準にあります。

未来がどうなるかは誰にもわかりませんので、株式市場の経験則でありエビデンスもある「割安時の資金投入は長期では報われる」を信じて、日本株に資金を投入することは決して割が悪い選択ではありません。

特に小型株は常時バーゲンセールが続いています。
よい投資信託がたくさんありますので、機を見て資金投入していけば大きなリターンが見込めます。

成長を追うばかりでは投資ではありません。
株価水準をシビアに見極め、抜け目なく儲けていきましょう!

人生を豊かにする「投資」の専門家
日野秀規でした。
ありがとうございました!

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