レオス「ひふみワールド」、米プロレス興行会社など組み入れ 10月に運用開始

ひふみ投信を運用するレオス・キャピタルワークスの新しい世界株式ファンド・ひふみワールドの初回月次運用レポートが公開されました。

米プロレス興行会社WWEにも投資しています。
戦闘力は高そうです。

運用資産1,327億円を集め、成績でTOPIXを圧倒的に打ち破っているひふみ投信が満を持して送り出す世界株式ファンドです。
いやがおうにも注目は集まります。

ひふみのあゆみ
初月で66億円の預かり資産となっています。
参考指数はMSCI ACWI ex JAPANであり、新興国を含めた全世界株式市場を投資対象としていることがわかります。

日本の投資信託のうち日本を除く国際株式ファンドは長期成績(10年)で93%、新興国株式ファンドは94.6%がインデックスファンドに負けています。
海外株式インデックスはほぼ常勝、それでも凌駕する方法とは?

ひふみワールドがひふみ投信に続いて、どのようにインデックスを打ち破っていくのか。
ウェブサイトでは「世界の成長企業に投資」「守りながらふやす」とうたわれています。
ひふみワールドの特徴

その方針が実際のポートフォリオではどのように表現されているのか?
初回レポートを味わってみます。

グロース株でレバレッジ、現金保有で来たる変動に備える





現時点で35%ほどを現金保有しています。

米国の「予防的利下げ」を受けて世界株式が上昇気流にわいているなか、実はETFへの資金流入動向などを見ていると、債券投資が大きく伸びていたりします。

投資家は先行きに不信感をもちつつも、てんつきからところてんが押し出されるような心持で株式に一定の資金を割いています。
そのような運用者の心情が垣間見える、35%ほどの現金保有だと思います。

そして現金保有を除く株式保有のうち60%ほどが米国株式、8%ほどが中国株式にあてられています。
インデックスファンドに比べ米国は7%程度、中国は6%程度のオーバーウェイトです。
まさに今伸びている市場に資金が投入されています。

組み入れ銘柄についてはこんな感じ。




全79銘柄で構成され、そのうち上位10銘柄の占める割合は12.5%。
79銘柄がほぼ等金額投資になっていると推察されます。

保有銘柄は評価指標、セクター分類のいずれからもグロース株に偏っていることがわかります。
「世界の成長企業に投資」にあたる部分です。

ベータが大きい銘柄が多く、相場への感応度が高いポートフォリオであると推察できます。

現金を35%程度保有してディフェンスの構えを取りつつ、市場感応度が高くレバレッジの大きい銘柄を揃えて上昇相場にもついていくという、いわば両構えのスタイルです。
これが「守りながらふやす」の表現型といえるでしょう。

これは買える、のか……? 私見では

くりかえしになりますが、株式部分は非常に市場感応度が高く、グロース株一辺倒になっています。

上昇相場にも下落相場にも常に変わらぬ不動心で対峙する、例を出せば「スパークス・新・国際優良日本株ファンド」のようなファンドではありません。
レイ・ダリオのオールウェザーポートフォリオとも違います。

スタイルが偏っているということは、市場のサイクル変動に応じて運用成績が大きく変動することになります。

それを避けるためには、スタイル調整を積極的に行っていく必要があります。
当然、不動心ファンドや固定アロケーションファンドに比べコストは大幅にかかってきます。

激しい銘柄入れ替えと現金比率の調整という2つのプロセスを並行して当て続けていけるか……
ひふみワールドの帰趨はここにかかっています。

積極運用で「100分の7」の的を狙う、けもの道を行く勇気に拍手を送りたいです!

人生を豊かにする「投資」の専門家
日野秀規でした。
ありがとうございました!

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