米国バンガードから、2020年の投資見通しペーパーが発表されました。
Our 2020 outlook

心浮きたつ内容ではありませんが、しっかり肝に銘じておきたいところです。
ざっくり把握していきましょう。

基調は「慎重に、控えめに」



上のURLから、投資見通しについてはさらにPDFに飛ばされます。
2020 outlook at a glance

世界のマクロ経済見通しや米中貿易協議についてまとまっていますが、注目は投資見通しの部分。
こんな感じです。

・投資家は直近の投資利益を将来に当てはめることには慎重であるべき。
・世界経済の成長がさらに鈍化し、政策の不確実性が続く中で、市場では周期的な変動と脆弱な状況が予想される。
・株式が大幅に下落する可能性は、通常の市場環境と比較して大幅に高い。
・高品質の債券はポートフォリオの主要な分散手段であり続ける。
・今後10年間のリターンは良くて「控えめ」といったところ。

 

数値で見るとこんな感じ。


2020年~2030年の米国株式の期待リターンが3.5~5.5%であるのに比べ、米国以外株式は6.5~8.5%と強く見込まれています。
バンガードも米国株式の高評価は正当化しない模様。

バリュー・小型はそれぞれ6.0~8.0%、6.5~8.5%と高めに見込まれています。
Research Affiliatesが算出するCAPEでは、米国小型株式はすっ飛んだ高評価となっていることが気がかりですが……

米国REITは2.5~4.5%と明らかな弱気です。

バンガードのご託宣を僕らの投資にどう活かす?

これまで、当ブログではさまざまな金融機関・投資会社による「米国株式の悲惨な長期見通し」について紹介してきました。
バートン・マルキールが占う米国株式の未来、それは「バック・ミラーだけを頼りに運転するのは危険」な道行き

バンガードの見通しに従うなら、米国株式の調子は若干落ちても米国以外株式に比べ3%弱いといったところ。
予測は当然ぶれますから、全世界株式投資信託・ETFでいっても悪い選択とは必ずしもいえません。

それでも、より改善を狙うなら……
・米国小型・バリュー株式を増やす:バンガード・S&Pスモールキャップ600バリューETF (VIOV)
・米国REITが7割を占める「世界REITインデックス投信」を減らす
といった対処が考えられます。

個人的には、バンガード・S&Pスモールキャップ600バリューETF (VIOV)を購入するにはまだタイミングが早い気がします。
米国株式、世界REIT投信はすでに減らしています。

割高な資産に投資する割合を減らし、割安な資産に投資する割合を増やす。
長期投資における基本の「き」にあたる重要な手法です。

一喜一憂せず、のんびりと割安資産の購入を進めていきましょう!

人生を豊かにする「投資」の専門家
日野秀規でした。
ありがとうございました!

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