2月最終週は世界中の株式相場を急落が襲いました。
いったんは金曜深夜の米国市場で底をつけ、今日の東京・上海は平穏に戻しています。

僕が日ごろウォッチしている米国の投資情報サイト“Seeking Alpha”“ETF TRENDS”から、コロナ・パニックについての覚えておくべきコメントを抜き出してご紹介します。

結局のところ、コロナは「だれもが見ないようにしていた火種に火をつけた」ということのようです。

コロナウイルスの感染拡大、投資家はこう対処する



Are We Entering a Pandemic Already Sick?
われわれはすでに病気にかかっているのだろうか?

2/27のETF TRENDSに掲載されました。
著者は米国の独立系投資アドバイザーです。

・コロナパニック前からすでに世界経済の調子は良くなかった。欧州は製造業不況、米国は求人減少がはじまり、中国は不良債権まみれ

・世界的に、強い位置にいない時に伝染病が発生してしまった。高いレバレッジ、幅広い領域での企業利益減少、企業投資活動の縮小、雇用創出のモメンタム喪失に加え、新高値を付けている株式市場はかつてないほどの集中をみせている。強欲に加えて自己への過信と、中央銀行はどんな問題でも解決できるしそうするだろうという感覚は、悪い組み合わせのように思える。



Coronavirus: Fears, Narratives, & the Stock Market
コロナウイルス:恐怖、ナラティブ、株式市場

2/28のETF TRENDSに掲載されました。
著者は米国でETF情報サイトを運営しています。

・グローバルなサプライチェーンの一角を占める中国の経済活動がストップしている。たとえばアップル、マイクロソフト、コカ・コーラといった米国の大企業も製品の中間材を中国で生産している。

・新型コロナウイルスによる企業収益と広範な経済活動への悪影響は、2020年第1四半期と第2四半期、そしておそらくそれより長い期間まで及ぶ。

・SNSが広範に普及している現代では、恐怖という物語が経済活動を強く制約することがあり得る。ロバート・シラーは「物語は伝染性になり、口コミ、人気メディア、そして最近ではインターネットによって広まりました。これらの流行は消費者や企業の行動に影響を与え、購入や投資を延期させる可能性があります。」と言った。

・ただし、米国株式市場は過去12年にいくつもの「心配の壁」を乗り越えてきた。同じことがコロナウイルスにも当てはまる場合があり得る。

・平均して、米国株式は2年ごとに10%、4年ごとに20%、9年ごとに30%、20年ごとに50%減少した。このリスクは長期的な報酬をもたらす可能性をもっている。損失は常に不快なものだが、それから報酬を獲得するためには適切な視点が重要となる。株式への投資には「入場料」がかかるのだ。

・目標は常に「入場料」をできるだけ低く抑えること。そのための最善の方法はおそらく、確実性を高めることができる分野に焦点を当てることであろう。それは、グローバル分散のメリット、資金コストの削減、税制の効率化、規律ある投資行動である。



Corona Scenarios
コロナ・シナリオ

2/28のSeeking Alphaに掲載されました。
著者はグローバル資産を対象としたロングショートファンドを運用するマネージャーです。

・典型的な景気後退のような需要の低下に加えて、供給面での混乱も考慮する必要がある。日本、韓国、中国が様々なレベルで閉鎖されており、世界の部品生産能力の1/3が50%程度での稼働を余儀なくされている。

・これらの国の中小企業や中国の需要に依存する商品関連企業は、第1四半期中の生き残りに苦戦するだろうが、第2四半期中に発生が収束しない限り、痛みは連鎖的に他の企業に波及する。キャッシュフロー面で大きな打撃を受けた、バランスシートの弱い企業が最初に下落する。

・流行が北米に広がり始めた場合、すべての賭けは負けとなる。アメリカ人の反応が、症例が他のすべての国の反応と劇的に異なるのでない限り、世界的な不況になるだろう。
※消費の停滞を示唆していると思われる。

・FRBの利下げには大した意味はない。20%から50%の収益の低下が見られた企業に対して、2%の負債コストを0%に改めたとしても、支払い能力には何の影響もない。同様に、サプライチェーンの中断や民間消費の停滞に対しては利下げは何も奏功しない。

・安く評価された、高いキャッシュフロー、低レバレッジの会社はあらゆるシナリオで生き残る可能性が最も高い。ホールドしつつより安く購入できるチャンスをうかがうべき。

まとめ

米国の投資アドバイザーの多くは、コロナウイルスの影響を小さく見積もってはいません。
火種を抱えていた米国経済、および評価が高止まりしていた米国株式市場に引火する瀬戸際とみているようです。

・リスクをとりすぎない
・分散投資
・高クオリティ株式をホールドし、より安い価格での追加購入をねらう

このあたりが投資行動へのアドバイスとなります。
計画を立てて、冷静に進みましょう!

人生を豊かにする「投資」の専門家
日野秀規でした。
ありがとうございました!

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