東欧の株式が割安に傾いており、魅力が増しています。
ここでの東欧は、新興国株式指数に含まれるポーランド・ハンガリー・チェコを指します。
東欧株式への長期投資手段を検討しました。

投資手段

投資信託
東欧株式に投資する投資信託は9商品あります。
・中欧株式ファンド
・アムンディ・ロシア東欧株ファンド
・欧州新成長国株式ファンド
・ドイチェ・ロシア東欧株式ファンド
・DWSロシア・欧州新興国株投信
・りそな東欧フロンティア株式ファンド
・インベスコ 欧州東方拡大株式ファンド
・ブラックロック拡大欧州株式ファンド
・(オーロラII) 東欧投資F
信託報酬は1.50%~2.18%とばらつきがあります。

また、「中欧株式ファンド」以外はロシア/トルコ株式が5割~7割程度含まれているため、東欧株式とロシア/トルコ等の割安タイミングが合致するときでないと手を出しにくい商品です。

このうち、欧州新成長国株式ファンド・インベスコ 欧州東方拡大株式ファンド・ブラックロック拡大欧州株式ファンドはSBI/楽天/マネックスの各ネット証券で販売手数料なしで購入可能です。

②ETF
SBI/楽天/マネックスの各ネット証券でiシェアーズ MSCI ポーランド・キャップト ETF(EPOL)が購入できます。
また、ロシアが65%・東欧3か国が35%を占めるiシェアーズ MSCI 東欧キャップト UCITS ETFが、野村/大和/みずほ証券で購入できます。

投資手段の比較

投資信託9商品の中から、東欧にフォーカスした中欧株式ファンドと、ロシア・トルコの割合が少なめの欧州新成長国株式ファンドをピックアップしました。
いずれもアクティブファンドで、ETFに比べると1%強のコスト上乗せとなります。
特に運用方針で目立った特徴を打ち出している投資信託はありません。

iシェアーズ MSCI 東欧キャップト UCITS ETFは、ロシアも併せて投資できることが強みです。
ただし旧社会主義国とはいえ、東欧諸国はEU加入後は西欧との結びつきが強くなり、3国とも貿易相手先はドイツがトップです。
ロシアとの結びつきはさほど強いとはいえないので、投資タイミングを判断しにくいといえます。

ポーランドは東欧最大の経済国であり、成長の観点でも優等生です。
iシェアーズ MSCI ポーランド・キャップト ETF(EPOL)で、低コストでポーランド投資ができます。

特徴で考えるなら、

・投資タイミングをはかって東欧株式に投資するなら「カレラ・ロシア株式ファンド」
・将来的な発展も見据えて、欧州新興国に幅広く投資するなら「欧州新成長国株式ファンド」
・低コスト投資にこだわるなら「iシェアーズ MSCI ポーランド・キャップト ETF(EPOL)」
・ロシアも併せて投資できる利便性なら「iシェアーズ MSCI 東欧キャップト UCITS ETF」

となります。

個人的には、東欧に完全にフォーカスされていているカレラアセットの「中央株式ファンド」に魅力を感じています。
東欧以外にも日本の運用会社としては珍しく近隣のロシア、バルカン半島諸国のファンドも手掛ける、特色ある投資運用会社です。

東欧の経済環境

東欧経済の特徴を確認します。投資を開始した後にモニタリングしていく必要のあるトピックです。
「労働力不足」「EUからの基金に頼った公共投資が需要を支えている」「ユーロ不採用のため金融財政政策の自由がある」といった共通点があります。

●ポーランド

・生産年齢人口が豊かで、35歳以下の人口が全体の過半数を占めています。ただし少子高齢化が進行中です。
・労働コストが低い一方、EU圏内(イギリス、アイルランド)で出稼ぎをするポーランド人が少なくありません。出稼ぎ労働者の本国への送金が個人消費を支えている面があるため、ブレグジットの影響が懸念されます。
・個人消費がGDPの約6割、公共投資が約2割を占め、内需が成長をけん引しています。
・公共投資はEUから交付される巨額の基金(7年間で825億ユーロ)に支えられていますが、今後基金の削減が見込まれており大きな懸念材料です。
・拙速なユーロ導入を予定していないので、独自の金融政策をとることができます。

●ハンガリー

・輸出志向型、外資・外銀依存の「借り物経済」。外資系企業の総売上高70%弱、総生産高は60%強、従業員数は45%近くを占めています(2012年)。
・労働者の非正規化が進行しています。これらの基礎にあるのは、体制転換の中で市場化に適応できない低教育水準・低熟練の労働者層(失業者のコア)の滞留です。
・人口が少ないうえ労働者の海外流出で労働者不足が顕著になっています。
・今後の成長のためには生産性の向上や産業の高度化による労働力不足の改善が必要であり、これらが実現できなければハンガリーの経済成長は長期的に低迷する恐れがあります。
・持続的に通貨安が進行。ユーロを採用していないので金融財政政策の自由があります。

●チェコ

・賃金高騰などによる民間消費と、EU補助金や税収増を活用した公共投資がけん引力となり、経済は順調に成長しています。
・製造業への過度な依存から脱却し技術開発や人材支援サービスなどのより多様で高度な産業への構造転換を目指しています。
・民間投資に加え、EU から受け取る基金を活用した公共投資が需要を下支えしています。
・早期のユーロ導入はない見込み。
・労働力不足が成長の足かせになっています。政府はより多くの外国人労働者の受け入れに努めており、今や外国人労働者は全労働人口の11%を占めています。

いかに投資するか?

東欧株式への投資は、利用する商品によって「東欧にフォーカスした投資」「ロシアとのセット投資」に分けられます。

ロシアとはかつての社会主義国という共通点はあるものの、近年は西欧との結びつきが強くなっているため、ロシアとのセット投資が合理的かどうかは疑問があります。
東欧が割安でもロシアが割高なら、セット投資は行いにくくなります。

中欧株式ファンドを利用すれば、東欧にフォーカスした投資ができます。
また、中欧株式ファンドや他の東欧ファンドの「ロシア以外」の部分の過半数を占めるポーランドに東欧投資を代表させてもよいでしょう。
iシェアーズ MSCI ポーランド・キャップト ETF(EPOL)を利用して、低コストでポーランド投資ができます。

(参考文献)
ポーランド政治経済の現状と展望
ポーランド経済の現状と課題
ハンガリー経済の現状と課題
堅調に成長するチェコ経済の現状

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