健やかなるときも病める時も手堅く増えていつでも安心リタイア応援ワンストップファンドが、経費率0.4%切りで実現できますよ! のお話です。
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ワンストップで安心有利の「究極の長期投資ファンド」とは?

アメリカには、まもなく運用開始から49年を迎える老舗のバランスファンドがあります。
バンガード・ウェルズリ・インカム・ファンド(VWINX)です。

非常に優秀な運用成績を収めており、成績をさかのぼれる1972年頭にこのファンドに100万円投資したとすれば、この47年半で2582万5870円になっていた計算です。
しかも、株式100%に比べはるかにマイルドな値動きで、遜色ない運用成績を実現してきました。


橙線が米国株式(S&P500インデックスファンド)、青線がVWINXです。

米国株式が急上昇・急降下で激しい値動きを繰り返していることがわかります。
VWINXはマイルドな上昇傾向を続け、株式の上昇相場では差をつけられますが、急降下(赤囲み・左からブラックマンデー・ITバブル・リーマンショック)のときに株式に追いつくさまが見てとれます。
グラフの一番右をみると、目下米国株式とVWINXの差がかなりついてきていることが気にかかりますが……

米国の高配当株式と米国債券を40:60の割合で保有することで、このようになめらかな上昇傾向を示しながら、株式と互角に近い成績を収めてきたファンドです。

人の一生には限りがあります。
株式は、たとえばある1国の株式225銘柄に分散投資したところで、「14年間かけて価格が38,915.87円から7,607.88円に、つまり1/5になってしまう」ことがあり得る世界です。
人間の一生において14年は短期ではありません。

なめらかに上昇していくファンドの価値はここにあります。

バンガード・ウェルズリ・インカム・ファンド(VWINX)の運用方針

米国内の割安で高配当実績がある/増配が期待できる株式に40%、米国内の優良債券に60%投資します。


上位10銘柄を見ると、収益・配当の安定した優良大企業に投資していることがわかります。
下値抵抗力のある優良株式と債券の組み合わせで、なめらかな上昇傾向を実現しています。
債券は、米国債は14%とあまり多くないものの、残りは米国内の安全性の高い投資適格債券に分散投資されており、安全性と利回り(3.6%)を両立するポートフォリオです。

運用は1928年に創立されたバリュー投資の老舗・ウェリントンマネジメントが担当しています。
「定期的な分配金の増加」と「着実な株式・債券資産の増加」を、「なるべくリスクを抑えて」実現することを目指した運用をうたっています。
アクティブ運用ですが、経費率は0.23%と非常に低い水準です。

しかし残念ながら、日本ではこのファンドに投資することはできません。

優良株式と債券に分散投資する「究極の長期投資ファンド」に投資するには?

できるだけかんたんに、近い運用成績をあげられる方法を検討します。

米国では資産運用を米国内の株式・債券で完結させることがポピュラーですが、それでも近年は世界分散の必要性がしばしば説かれるようになっています。
米国株式が割高になり今後10年は米国以外の株式が有望であるという、バンガードの世界分散投資のすすめについて先日記事にしました。
どこかで非常ベルが鳴っている 米国株式からの逃避手段

バンガード/ウェリントンマネジメントでも、同様の趣旨で世界の株式・債券に分散を広げた姉妹ファンドとして、バンガード・グローバル・ウェルズリ・インカム・ファンド(VGWIX)を提供しています。
このファンドに近い運用方法を検討していきます。

①国内バランスファンドで近いものは?
eMAXIS最適化バランス(マイディフェンダー)
株式(REIT含む)と債券の割合が近い点と、REITを加えることでインカム収益を補強できる点、信託報酬が低い(0.54%)点などを重視して選びました。
経済情勢に応じて株式・債券の割合を調整する点もVGWIXと共通しています。



日本の株式・債券の割合がVGWIXと大きく異なる(多すぎる)ため、将来の運用成績に隔たりが出てきてしまうことは否めませんが、日本国内の代替商品を考えるならベストの選択です。

②2ファンドの組み合わせでより近づける
株式ファンド40%:債券ファンド60%の割合で購入し、年に1度リバランスしていくとVGWIXに近い値動きと運用成績を収めることができます。

●株式ファンド
海外ETFを利用すれば、VGWIXの株式部門と性質の近いポートフォリオを保有することができます。
WisdomTree Global High Dividend Fund(DEW)
世界中の高配当株式に分散投資するETFです。
SBI・楽天・マネックス証券で購入可能です。

世界株式インデックスに比べてPBR・PER・配当利回りといったバリュー指標に特色がみられる点や、同じくインデックスとの比較でセクター分布が相互に近い点など、ポートフォリオの性質が非常に近いため、VGWIXを再現するには有望なETFです。
経費率は0.58%です。

あおぞら・徹底分散グローバル株式ファンド 愛称「てつさん」
国内の投資信託で考えるなら、世界株式小型バリュー投資が低コストで行えるこの投資信託が適しています。

この投資信託1本で世界9,600銘柄以上に分散投資することができ、小型株効果・バリュー株効果を取り込むことができます。
これらのファクター効果については以前記事にしました。
徹底攻略・新興国株式の長期投資 インデックス投資を超えて
信託報酬は0.91%です。
大変ユニークで有望な商品なので、近日中に深掘りします。

●債券ファンド
ひとくふう世界国債ファンド(為替ヘッジあり)
投資対象は日本を含むFTSE世界国債インデックスに含まれる国の国債です。
ポートフォリオに設定した目標リスクの範囲内で期待収益が高い(高利回りの)国債に投資します。
必然的に長期国債が多くなります。
信託報酬は0.27%と低水準で、これ一本で株式との相関係数が低い世界国債ポートフォリオを完結できます。

まとめ

米国の投資信託「バンガード・ウェルズリ・インカム・ファンド(VWINX)」は、この47年半で投資資金を約26倍に成長させてきました。
米国の高配当株式40%、米国の優良債券60%に投資するファンドです。
ブラックマンデー・ITバブル崩壊・リーマンショックにも動じず、株式100%に比べはるかにマイルドな値動きで遜色ない運用成績を実現してきました。

人の一生には限りがあります。
資産の取り崩しが必要になったときに暴落してしまっては元も子もありません。
なめらかに上昇していくファンドの価値はここにあります。
しかしこのファンドに、日本から投資することはできません。

姉妹ファンドとして、世界の高配当株式・優良債券に投資するバンガード・グローバル・ウェルズリ・インカム・ファンド(VGWIX)にファンドに近い運用方法を検討しました。

国内のバランスファンドでは、eMAXIS最適化バランス(マイディフェンダー)が最も近い商品です。

株式ファンド40%:債券ファンド60%の割合で購入し、年に1度リバランスしていくことでVGWIXに近い値動きと運用成績を収める方法があります。

株式部門に
WisdomTree Global High Dividend Fund(DEW)
または
あおぞら・徹底分散グローバル株式ファンド 愛称「てつさん」
債券部門に
ひとくふう世界国債ファンド(為替ヘッジあり)

以上を組み合わせることで、長期全天候型のポートフォリオを低コストで構築することができます。

人生を豊かにする「投資」の専門家
日野秀規でした。
ありがとうございました!

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