バブルの定義とは? バブルを避けるには? アンチバブルとは?
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米国金融市場研究の重鎮「バブルがトラブルを呼ぶ」

米国の金融市場研究者・理論家でありながら、株式の本来価値に基づくインデックスを提供するResearch Affiliatesの創業者でもあるロブ・アーノットが、資産バブルを警告するエッセイを発表しました。

Research Affiliatesのウェブサイトで読むことができます。
Bubble, Bubble, Toil and Trouble
バブル、バブル、労苦 and トラブル

当ブログでは、Research Affiliatesが毎月発表するCAPEをレポートしています。
直近では2019年8月11日に記事にしました。
世界各国CAPEチェック 2019.7.31

記事を要約しつつ考えていきます。

バブルを捨てて、アンチバブルへ

①ロブ・アーノットによるバブルの定義

・標準的な割引キャッシュフローモデルを用いた評価で、将来的に現金や債券より高い収益が見込めない
・人気化しており、「ストーリー信奉で買い、別の信奉者に売り抜ける」構図になっている


その資産から将来得られる価値に明らかに見合わない価格がついている。
過大な価値を語るストーリーに乗って売買する人々がいる。
これがバブルであるとしています。

②どこにバブルがある?

・巨大IT企業。グーグル、アップル、マイクロソフト、フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、アリババ、テンセントなど
・ビットコイン
・テスラ


ビットコインとテスラは確実にバブルだが、巨大IT企業については「その資産から将来得られる価値に明らかに見合わない価格」とまでは言い切れない、と若干濁しつつ言及しています。

③ではどうする?

・バブル資産を避ける
・アンチバブル(低評価の市場)に投資する


アンチバブル市場として、新興国とハードブレグジットを控えた英国をあげています。

バブルを逆手に取り、僕らの投資へ活かすには?

①「巨大IT企業問題」への対応は?
巨大IT企業の現状の評価は以下の通りです。



アマゾンとネットフリックスの高評価が目立ちます。
それらに比べるとPER 25倍前後の評価は穏当なように思えますが、S&P500に比べると、それでも4割程度の高評価となっています。

成長期待が下がっていけば、長期的にはPERはS&P500程度に収れんしていく可能性があります。

・米国株式自体を減らす
・ダウ・ジョーンズ平均に投資する投資信託や、海外バリューETF(VTV, IVEなど)を購入する


といった方法で巨大IT企業の株式保有を減らすことができます。

当ブログでもいぜん、米国株式を減らす方法について詳しく検討しました。
どこかで非常ベルが鳴っている 米国株式からの逃避手段

②アンチバブルその1・新興国への投資は?
アーノットは、アンチバブル市場である新興国や英国でも、「株式の本来価値を勘案した投資」を推奨しています。

日本でできる新興国「株式の本来価値を勘案した投資」手段は以下の通りです。



緑の項目がもっとも割安、橙の項目がもっとも割高を示しています。

WisdomTreeが提供する海外ETFである
DEM: WisdomTree Emerging Markets High Divdend Fund
DGS: WisdomTree emerging Markets SmallCap Dividend Fund
これらは強く割安を指向する商品です。

僕が運用を公開している「格差縮小ファンド」では、「iFree新興国」ファンドと「DGS」に投資しています。

「iFree新興国」ファンドは、アーノットが創業したResearch Affiliatesが算出する指数に連動する投資信託です。

③アンチバブルその1・英国への投資は?


ブレグジットの推移次第で起こる混乱が投資の機であるとアーノットは言います。
日本から英国株式に投資するには、東証に上場しているUBS ETF英国株(1392)が最適です。

投資信託では、「SMT 欧州株配当貴族インデックス・オープン」は英国株が全体の5割ほどを占めています。
毎年配当を増加させている企業をピックアップしており、過去の成績は市場平均を上回ります。

このファンドについてはいぜん詳しく記事にしました。
長期で有利な等金額投資、はじめるならこの4本

まとめ

米国の著名な金融市場研究者ロブ・アーノットが、資産バブルを警告するエッセイを発表しました。

・巨大IT企業。
・ビットコイン
・テスラ
以上が将来の期待収益に見合わない価格のついた、バブル資産であるといいます。

アーノットが提唱するバブルへの対処法は2点。
・バブル資産を避ける
・アンチバブル(低評価の市場)に投資する

アンチバブル市場として、新興国とブレグジットを控えた英国をあげています。

バブルを逆手に取って僕らの投資へ活かすには、まず巨大IT企業の株式保有を減らすことです。
・米国株式自体を減らす
・ダウ・ジョーンズ平均に投資する投資信託や、海外バリューETF(VTV, IVEなど)を購入する

当ブログでも依然、米国株式を減らす方法について詳しく検討しました。
どこかで非常ベルが鳴っている 米国株式からの逃避手段

続いて、アンチバブル市場である新興国や英国へ資金をシフトすることを推奨しています。
以下のETF・投資信託の利用がおすすめです。

新興国株投資には
DEM: WisdomTree Emerging Markets High Dividend Fund
DGS: WisdomTree emerging Markets SmallCap Dividend Fund
英国株投資には
1392: UBS ETF 英国株
SMT欧州株配当貴族インデックス・オープン

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